『 食文化の変遷・伝播 』 


「 中国の気候・風土と食文化 」

「 1.食文化の変遷・伝播 」

地域の食文化は、その地域の気候・風土に大いに影響を受けます。
気候・風土が食材・調理の背景となるものだからです。
また、その地域の住民の気質も気候・風土の影響を受けるものです。
そして、気候・風土・気質に影響を与える要素は以下のようなものです。

1.気候・風土・気質 ★ 気候・風土 = 食材・調理の背景となるもの
           ★ 気質    = 気候・風土の影響を受けるもの
気候 =  1.緯度    :2.標高     :3.日照時間 :4.平均気温  :5.降水量    :6.湿度
風土 = 1.山岳・平地:2.内陸・沿岸 :3.緑野・砂漠 :4.河川・水利:5.流域・盆地 :6.地質
気質 = 1.民族性   :2.生業     :3.所得     :4.都会度 :5.開放度     :6.体質

2.食文化を見て行く上で、「生きること」と「食べること」との関連を以下の三つの段階で検討します。
A段階「生きるために食う」 → B段階「食べてかつ生きる」 → C段階「食うために生きる」
段階が上がるにしたがって、食の多様化が進みますが、その一方で多くの問題が生じます。
このことは日本でも、中国でも起こることです。この視点で見ていきたいと思います。

A段階「生きるために食う」 
生存食: 食材 = 不問           : 調理 = 不問 
戦闘食: 食材 = 不問・持込み & 現地調達: 調理 = 調理利便性 

B段階「食べてかつ生きる」:伝統食: 食材 = 地産地消:調理 = 食文化 (日常食)&(祭事食)

C段階「食うために生きる」:宮廷料理:食材 = 外地調達 & 魚・肉増加
              所得増加に伴う都市化・国際化(毎日がご馳走:ルーティン化)
                調理 = 五感重視

功罪 = プラス面:食の多様化
    マイナス面:飽食:不健康(塩糖脂=塩分、糖分、脂肪分の摂り過ぎ):食品ロス増加:食文化破壊
         :魚・肉需要増 → 要資源食材増 → 資源枯渇 → 地域的飢餓増





「国立国会図書館デジタルコレクション」で「中国の食文化」と検索すると 幾つかのデータが出てきます。

また、民俗学者柳田国男の著作「明治大正史」の「食」に関する記載からは、 日本における明治以降の食文化の変遷・伝播、それによる影響を読み取ること が出来ます。

これと同様なことが、中国の長い歴史の中でも、そして最近50年間にも起きています。そこで、

1.先程の食の三段階を復習した上で、
2.耳慣れない戦闘時、祭事に伴う戦闘食、祭事食を検討した後、
3.「食」に5W1Hを当てはめた観点を挙げてみます。更に
4.「明治大正史」の「食」に関する記載を見ていきたい、と思います。
  「第二章 食物の個人自由」
  ①.村の香 祭の香
  ②.小鍋立と鍋調理
  ③.米大切
  ④.魚調理法の変遷
  ⑤.野菜と塩
  ⑥.菓子と砂糖
  ⑦.肉食の新日本式
  ⑧.外で飯食う事、です。

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[2.中国の気候・風土 」

[0.「中国の気候・風土と食文化」冒頭画面]

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