『 廃墟の美 』 |
1.写真家:岩崎量二氏の作品です。北海道上士幌町の糠平湖にあるタウシュベツ川橋梁。 廃線となった旧国鉄士幌線のコンクリート製のアーチ橋ですが、 半年以上は水面下に姿を隠す「幻の橋」です。 年々、朽ちて姿を変える産業「廃墟の美」を映した作品です。 ルイ十六世の下、王室コレクションの整備・展示計画の責任者となり、二十七年間、ルーブルに住んでいた画家ロベール。 彼が描いたのが、「廃墟となったルーヴルのグランド・ギャラリーの想像図です。 彼は、またイギリス式庭園にも刺激を受け、「庭園のロベール」とも呼ばれています。 そのイギリス式庭園には、多くの場合、廃墟が配されています。なぜ廃墟か? 「廃墟は(庭園にとって)決定的な役割を演じる。 なぜなら、廃墟の表彰は、それを眺める者の意識を古代へと、過去へと、あの古代的理想郷としてのアルカディアへと差し向けるからである。 それを、廃墟の喚起力といってもいいし、指向性といってもいい。・・・」(谷川渥氏著「廃墟の美学」より引用) 5.ミュリエル・ラディック氏:[時間に住むこと、あるいは廃墟の詩学] ミュリエル・ラディック:私はもともと建築の教育を受けました。 美学でPh.Dを取って、『日本の美術における痕跡と断片』という本を書きました。 時間の流れ、特に日本と西洋の廃墟のあり方、時間のあり方に興味を持っています。 キュレーターとしての教育を受けたわけではないのですが、京都で「建築と無常」という展覧会をキュレーションしたことがきっかけで、キュレーターの仕事もしています。 [時間に住むこと、あるいは廃墟の詩学] [★クリックで「五輪後」メイン画面に戻ります。★] | ||