アイヌ語の数詞

「数」の概念は、文字登場以前から、または共通の言葉登場以前から、人々に必須のものだったはずです。

言葉が通じない異郷の民が、山の頂上で落ち合って、物々交換をする際に、「数」の概念が大切です。

自分で「数」を数える「指折り」での指の形と、人に「数」を示す指文字には違いがあります。 私達は、掌を目の前にして、指を折って「数」を数えることがあります。

でも、その時の指の形は、人に「数」を示す指文字の形とは違います。

そして、下図のように、同じ「数」を表す指文字も、同じ丸印で違いがあります。



スパイが挨拶に無意識で「Thank you」と答えたり、「数」の数え方で素性がばれたのを映画で見た記憶があります。

アイヌ語の数詞に関し、面白いサイトを見つけました。

もう一度、自分で「数」を数える「指折り」での指の形を確認します。

そうすると、「6」と「4」、「7」と「3」、「8」と「2」、「9」と「1」とが同じ指の形です。

アイヌ語の数詞の「6」、「7」、「8」、「9」の呼び名は、それぞれ「4」、「3」、「2」、「1」の呼び名を含んでいます。

このようなアイヌ語の数詞の呼び名は、「減数法」と呼ばれています。 このことに触れたサイトがあります。

[アイヌ語の数詞:オーストロネシア語と関連?]

数詞の呼び名で「減数法」をとっている民族には、アジアに住む「Kuril」「Sakhalin」がいます。

そのほか、北米大陸には、オレゴン州「Umpqua」、Wakashan=ワカシャン地方「Makah」、Shasta=シャスタ地方「Chimariko」、 Tshimshian=シムシャン地方「Coast (Bodega)」、Salish=セイリッシュ地方「Bella Coola」、Missouri River=ミズーリ川流域地方「Crow」、「Hidatsa」 などの民族がいます。

民族のルーツを示すものかは分かりませんが、何らかの繋がりを感じさせるものです。





[Numbers from 1 to 10 in over 5000 languages]

以下のサイトは、セイリッシュ地方「Bella Coola」での暮らしを伝えるものです。





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